[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は13日、欧州中央銀行(ECB)の量的緩和を一部違憲とした同国の憲法裁判所の判断について、政府は賢明に対応すると述べ、ユーロ圏として経済政策でより緊密な連携を進める契機にするとの考えを示した。

独連邦憲法裁判所は5日、ECBの資産買い入れプログラムを巡り、ECBが政策の必要性を証明しなければ、独連邦銀行(中央銀行)は3カ月以内に国債買い入れを停止する必要があるとの判断を下した。また、独議会と政府にこの件についてECBに異議を唱えるよう求めた[nL4N2CN32M]

メルケル首相は議会で「憲法裁の判断を尊重するのは私の責任だ」とした上で、「ユーロ圏が存続し、独連銀がECBの活動に参加できるよう、責任ある賢明な対応を取ることが重要だ」と述べた。

具体的な対応策は明らかにしなかったが、憲法裁の判断を契機に「われわれは経済政策分野での統合を前進させるべく一段の努力をすべきだ」と強調。「統合深化が必要だ」とし、「条約改正もタブー視すべきではない」との考えを示した。