ボルソナーロ大統領の新型コロナ対応を探る（ブラジル）

コメント

注目のコメント

• 竹下 幸治郎

  （ホルへ・タケシ）拓殖大学 国際学部 教授

  ・2020年05月14日

  ボルソナーロ大統領の行動の背景にある公約や支持団体との関係が後半に書かれています。
  日本にいると、大統領の奇特な行動そのものに対する報道（と批判）が目立つのですが、そうした報道とはだいぶ色が異なる論調のレポートです。現地感覚と日本の感覚が異なることを感じるために、あえてこうしたボルソナーロ側の視点に立ったレポートも読んでおく必要はあろうかと思います。
  
  なお、私の手元にある情報をみる限り、今月から南部や中西部の地方都市でのショッピングセンター再開などが始まり、ボルソナーロ大統領の主張に沿った動きになりつつありますが、北部、北東部の貧困地域では医療崩壊間際の州（ICUの資料率が95％を突破）が増えてきており、都市封鎖をこれから行うというところも出てきています。
  
  同じ国の中でも国土が広いのと地域格差があるので、新型コロナ対応はやはり現場の情報をより多く持っている州知事の判断をメインにした方がいいんでしょう。
  
  こういう図体のデカい国において、連邦政府よりも州政府に強い権限を持たせた憲法には、それなりに理由があるのだと思った次第です。