[4日 ロイター] - 米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)<AIG.N>が4日発表した第1・四半期決算は、調整後利益が93%の大幅減益となった。新型コロナウイルスに関連した保険金支払いに備え、準備金を計上したことが響いた。

普通株主帰属の調整後利益は9900万ドル(1株当たり0.11ドル)と、前年同期の13億9000万ドル(同1.58ドル)から急減した。

損害保険部門の保険引受損益は、主に新型コロナに関連した損失により8700万ドルの赤字となった。前年同期は1億7900万ドルの黒字だった。

AIGは同部門で災害損失に備えて4億1900万ドルを計上。うち2億7200万ドルは旅行保険、貿易信用保険、労災補償など新型コロナに絡む損失で、残りは異常気象に関連した損失を想定した。

調整後の正味投資利益は27億ドルで、前年同期から10億ドル減少した。

世界の保険会社は、投資で大きな打撃を受けると同時に保険金支払いも急増するという二重苦の可能性に直面している。

これに加え米保険会社は、州政府などに休業を命じられた企業を保険の補償対象にするよう政治的な圧力も受けている。

AIGのブライアン・デュパロウ最高経営責任者(CEO)は、新型コロナが保険業界史上最大の災害損失になるとの見方を示した。

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