[パリ 30日 ロイター] - 仏銀ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)<SOGN.PA>が発表した第1・四半期決算は最終赤字となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた市場の動揺で株式取引部門が不振だった。また新型コロナに関連した債務不履行が増えると予想し、貸倒引当金を積み増した。

株式取引による収入は99%減少し900万ユーロ(979万ドル)。配当取り止め、ヘッジコストの上昇、カウンターパーティーのデフォルトが響き、法人・投資銀行部門は5億3700万ユーロの損失を計上した。

ジェフリーズのアナリストによると、欧州の銀行の株式取引収入は平均20%の増加。ソジェンの不振は、強みとしていた配当金の先物や仕組み商品が新型コロナ相場で急落したことによる。株式、株式関連デリバティブ(金融派生商品)に注力してきたウデア最高経営責任者(CEO)にとって打撃となる。

第1・四半期の収入は16.5%減の51億7000万ユーロ。純損益は3億2600万ユーロの赤字。前年同期は6億8600万ユーロの黒字だった。調整後の純利益は90.8%減の9800万ユーロ。

貸倒引当金は8億2000万ユーロ。前年同期は2億6400万ユーロだった。

ソジェンはすでに不採算事業からの撤退や経費削減を進めているが、2020年の経費削減を6億─7億ユーロ上積みする見込みを示した。

第1・四半期決算は5月6日に発表する予定だったが、ソジェンは29日、30日に発表すると表明した。