[東京 28日 ロイター] - オリエンタルランド<4661.T>が28日発表した2020年3月期の連結当期利益は前年比31.1%減の622億円だった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーの両パークを2月29日から休園しており、入園者数の減少に加え、1人当たり売上高も減少した。

売上高は同11.6%減の4644億円、営業利益は同25.1%減の968億円だった。

21年3月期の業績予想は非開示とした。リフィニティブがまとめたアナリストの当期利益予想の平均は937億円。

主力事業のパーク・ホテルは臨時休業をしており、現時点で営業再開の時期は未定で、5月中旬に判断する。緊急事態宣言が継続する場合、臨時休園が続くとした。

OLCは「今後、営業再開となった場合でも、レジャーに対する消費マインドの動向など、外部環境の状況によっては、通常レベルの営業に戻るまでに期間を要する可能性がある」としている。

<休園継続への備えも>

臨時休園で売上高が減少する一方、人件費などの営業費用や商品などの棚卸資産の廃棄に伴う損失が生じている。OLCは、休園が長引いた場合には資金調達が必要になる可能性があるとし、新規の資金調達枠も検討しているとした。

19年に発行した社債500億円と、再設定した地震リスク対応型ファイナンスの借入枠1500億円で、半年分の人件費や取引先への債務支払い、税金、設備投資などがまかなえると想定している。手元資金が2600億円あり「まず手元資金から充当していく」(OLC)としている。

東京ディズニーシーの拡張や新ディズニーホテルの建設に伴う設備投資資金は営業キャッシュ・フローを充当するが、これらの設備投資資金の調達も必要になる可能性があるとした。