[東京 28日 ロイター] - 信越化学工業<4063.T>が28日発表した2020年3月期の連結当期利益は前年比1.6%増の3140億円だった。塩ビ・化成品は営業減益となったが、半導体シリコンなどの事業は増益で、新型コロナウイルスの事業への影響は「限定的」とした。

営業利益は前年比0.6%増の4060億円、売上高は3.2%減の1兆5435億円だった。

主力の塩ビ・化製品は出荷は高水準を継続したが市況の影響を受け、営業利益は前年比13.5%減の921億円だった。一方、半導体シリコンは、販売価格と出荷水準の維持を図り同8.6%増の1432億円だった。

20年3月期の期末配当は、中間配当の1株110円と同額とし、年間配当は前年から20円増配の220円とした。

21年3月期の業績・配当予想は、新型コロナの先行きが見通せず合理的に予想できないとして未定とした。開示が可能になった時点で速やかに公表するとしている。リフィニティブがまとめたアナリストによる当期利益予想の平均は3064億円。

*内容を追加しました。

(平田紀之 編集:青山敦子)