[東京 24日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比157円02銭安の1万9272円42銭となり、反落した。前日の米国株式市場が大きな方向性を示す動きとならなかったほか、週末事情に加えて来週に重要イベントを控えることから模様眺めムードが強くなっている。商いが細り全体は売り優勢となる中で、個別物色の動きに終始した。

23日の米国株式市場で主要3指数は一時1%超上昇したが、その後値を下げ、ダウ工業株30種<.DJI>以外はマイナス圏で取引を終えた。ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>の新型コロナウイルス感染症治験薬の初期臨床試験が失敗したとの報道を受け、労働市場は感染拡大の影響から近く脱するとの楽観的な見方が後退した。時間外取引で米株先物は弱含みで、売りを誘う要因となっている。

週明け27日には日銀金融政策決定会合が開催される予定。さらに、きょうは大引け後に、ファナック<6954.T>、アドバンテスト<6857.T>の決算発表があるほか、米国ではミシガン大消費者信頼感指数確報値が発表されるなどイベントが控えているため、見送り気分が強い。朝方の売りが一巡した後、日経平均は狭いレンジでの動きとなった。

市場では「イベント控えや、大型連休が意識され、商いが細っている状態。前場段階では凪(なぎ)のような状態になったものの、板が薄いためにちょっとしたきっかけで上下に振れやすくなる」(SBI証券・シニアマーケットアドバイザーの雨宮京子氏)との声が出ている。

また、「引き続き世界経済の再開が期待される一方、ここからの国内企業の決算発表に対して警戒感もあり、当面は両者の綱引きになりそうだ」(野村証券・エクイティ・マーケット・ストラテジストの澤田麻希氏)といった指摘もあった。 TOPIXは0.62%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は7994億4200万円と前日に続いて細っている。東証33業種では上昇業種が石油・石炭製品など4業種にとどまった。個別では、トヨタ自動車<7203.T>など主力輸出関連株がさえないほか、東京エレクトロン<8035.T>など半導体関連株に安い銘柄が目立っている。半面、任天堂<7974.T>が堅調だった。 東証1部の騰落数は、値上がりが573銘柄に対し、値下がりが1504銘柄、変わらずが92銘柄だった。

日経平均は弱もちあい。週末であることも手伝い見送り気分に支配され、商いが細っている。午前11時05分現在、東証1部の売買代金は7071億9300万円と前日に続いて2兆円割れのペースだ。市場関係者によると「模様眺めとなる中で、上方修正を発表した銘柄や材料株が散発高し、全体を支える格好になっている」(国内証券)という。

日経平均は安値圏での一進一退となっている。市場からは「特段の材料はない。週末であることから、調整的な売りが出ているのだろう」(運用会社)との声が出ていた。来週は主要企業の決算発表が本格化するほか、27日に日銀金融政策決定会合が開催されることもあり、様子見ムードも強まりやすいという。

東証33業種では空運業、証券業、鉄鋼、繊維業などの29業種が値下がり。石油・石炭製品、医薬品、精密機器などの4業種は値上がりとなっている。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比97円58銭安の1万9331円86銭となり、反落スタート。その後も安値圏での推移となっている、

前日の米国株式市場ではダウ工業株30種<.DJI>以外はマイナス圏で取引を終えた。ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>の新型コロナウイルス感染症治験薬の初期臨床試験が失敗したとの報道を受け、労働市場は感染拡大の影響から近く脱するとの楽観的な見方が後退した。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>が売り優勢、キヤノン<7751.T>は売り買い拮抗。

指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>は売り優勢。

メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>が売り優勢、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>が買い優勢となっている。

*内容を追加します。