[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比128円00銭高の1万9265円95銭となり、反発した。前日の米国株高や原油価格の反転が安心感を誘い、朝方から買いが優勢となった。上げ幅を一時250円近くまで拡大したが、その後は追加のポジティブ材料が乏しく、伸び悩んだ。

市場からは「海外では新型コロナウイルスの終息を先取りした動きもみられるが、日本は国内の感染状況が不透明。企業決算や大型連休を控えて手を出しづらい」(国内証券)との声が出ていた。

TOPIXは0.53%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は8148億円だった。東証33業種では、鉱業、非鉄金属、海運、石油・石炭などが値上がり率上位に入った。半面、空運、陸運、保険などは値下がりした。

個別では、エーザイ<4523.T>が軟調。米バイオ医薬品大手バイオジェン<BIIB.O>が22日、エーザイと共同開発しているアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」の販売承認申請を延期した、と発表したことが嫌気された。

東証1部の騰落数は、値上がりが1583銘柄に対し、値下がりが494銘柄、変わらずが86銘柄だった。

日経平均は高値もみあい。1万9300円前後で推移している。前日の米株高を受けて買い優勢で始まったものの、上値が重い印象で買い一巡後は伸び悩んだ。時間外取引で米株先物がさえないことも頭を抑えている。

市場では「堅調な地合いになったが、国内で感染者拡大に歯止めがかかった印象がないなど環境面に不透明感が拭えず、上値が重くなっている」(野村証券・エクイティ・マーケット・ストラテジストの澤田麻希氏)との声が聞かれる。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比175円09銭高の1万9313円04銭となり、反発。前日の米国株式市場が高かったことが好感されたほか、原油価格の反転が安心感を誘い、買い優勢で始まった。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>は売り買いまちまち。指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>が買い優勢。そのほか、国際石油開発帝石<1605.T>なども買い優勢となっている。

*内容を追加します。