[22日 ロイター] - 米デルタ航空<DAL.N>が22日発表した第1・四半期決算は8年ぶりの赤字となった。新型コロナウイルス危機を受けた航空旅行需要の急減が業績を圧迫した。回復には2─3年を要する可能性があるとの見通しを示した。

米航空大手の先陣を切って発表された第1・四半期の損益は5億3400万ドル(1株当たり0.84ドル)の赤字。前年同期は7億3000万ドルの黒字だった。

同四半期末までに旅客輸送量は最大95%落ち込んだ。

総営業収入は18%減の85億9000万ドル。

3月末時点での1日当たりのキャッシュバーンは1億ドル。

原油安を背景に燃料費は19%減少した。

バスティアン最高経営責任者(CEO)は「新型コロナ危機終息後も、一様でなく、緩慢なぺースでの回復に備える必要がある」と述べた。

第2・四半期の売上高は90%減と予想した。

さらに、第2・四半期の航空便運航を約85%削減する計画で、国内線は80%、国際線は90%の減便となる見通し。

輸送能力の削減や幹部の報酬カットなどの措置によって、第2・四半期のキャッシュバーンを約5000万ドルまで半減させるほか、総経費の約50%(50億ドル)圧縮を目指す。

米財務省は20日、新型コロナ感染拡大で打撃を受けている航空業界向けの給与補助の第1弾として29億ドルを支給すると発表。デルタ航空は給与補助54ドルの半分を即日受け取り、残りは毎月分割で受け取る。

また、これとは別に46億ドルの政府融資の申請を検討していると明らかにした。