【フルライフ第2章】生産性の重心をとらえる3つの「時間軸」

2020/4/24
コロナ禍による緊急事態宣言下において、都市部の書店の大半は自粛を余儀なくされています。そんな最中で、出版社としてできることを検討した結果、近刊『フルライフ』の本文を特別無料公開していきます。

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いよいよ、本章からは具体的な時間戦略について考えていきます。
あらゆる仕事の時間軸の中で重心を見つけていくということは、「生産性」を劇的に上げることになります。
まずはハードワーク期における時間戦略です。扱う時間のスケールは次の通りです。
1日
1週間
3〜10年
本章ではこれら3つの時間軸に対して重心がどこにあるのか、私の考えを述べていきますが、先に結論だけ述べておきましょう。
Q. 1日の重心は?
〉〉〉A. 仕事の始め方、終え方
Q. 1週間の重心は?
〉〉〉A. 金曜日の夜8時以降
Q. 3〜10年の重心は?
〉〉〉A. 3段階プランニングの2回目の目標設定
繰り返しになりますが、重心とは言い換えると、自由と規律のバランスをとるということです。なので、私が考える時間戦略とは、別に「予定をガッチガチに固める」というわけではないです。基本的には自由に時間を使っていいのですが、少しの「規律」を取り入れることでフルライフを目指していこうという考え方です。
それでは、さっそくいきましょう。まずは、1日を過ごす上での重心です。

1日の重心は、仕事の始まりと終わりにある

まず、問いから始めたいと思います。
Q. よい1日とは何か?
これについては、人それぞれ意見があると思います。ただ、重要な事実があります。それは次の通りです。
「日中に起こることの多くは、自分ではコントロール不能」
私は現実主義者なので、自分でコントロールできないことについては、スッパリ諦めるたちです。それよりも、自分がコントロールできることに集中したほうがいい。
すると「よい1日とは何か?」という問いは、次のように変換できます。
Q. コントロール可能な時間の中で、1日の評価に大きな影響を与えるのはいつか?
私の場合、それは「仕事の始まりと終わり」でした。仕事の始まりと終わりはコントロール可能だし、それを素晴らしいものにできれば、たとえ日中にどんなアップダウンがあったとしても、それはよい1日だったと思えるのではないか、と。
はい、ということで私の結論は以下の通りです。