【新着動画】冨山和彦「コロナショックを好機に変える『CX実践法』」

2020/4/17
NewsPicksアカデミアでは、第一線の実践者によるMOOC(オンライン講義)、書籍、オンラインイベント、記事などを通じて、最先端の実学を提供しています。
本日は動画「コロナショックを好機に変える『CX実践法』」(出演者:冨山 和彦氏)をアカデミアアプリで配信開始します。
日本企業の未来をつくる上で欠かせないCX(=コーポレート・トランスフォーメーション)。
冨山氏の講演「なぜ今、CXの時代なのか?」で語られた内容を踏まえ、NewsPicks Studios CEO・佐々木紀彦が、冨山氏の真意に迫りました。
こちらでは、動画の見どころを一部ご紹介します。

CX成功のキーマンは「中間管理職」

冨山氏は冒頭、「最後はリーダー次第なのか」という問いにこのように答えました。
「変革期なので、リーダーがトップダウンで決断しなければならない。ボトムアップで組織を動かすのは難しい」
また、冨山氏は日本企業の変革が進まない理由に、「経営者」と「ガバナンス」の問題を挙げます。
「日本企業の経営者を、日本人がやらなきゃいけない理由はありません。国籍・性別問わず、次の社長、その次の社長候補のプールを作っておく必要がある。そしてガバナンスのポイントは『いざという時に社長のクビを切れるか』です。その意味では、社外取締役の覚悟も問われます」
「経営者」と「ガバナンス」。多くの日本企業が抱えている課題に触れ、話題はCXを実践する5つのステップに移ります。
その1つである「事業売却」について、冨山氏は「赤字になってからの売却では遅い」と指摘します。
「経営者はROIC(=投下資本利益率)をKPIとするなど、事業の将来性を判断する軸を持つべき。基準を満たさない事業は売却など含めて早急に対応する。その方が従業員を含め、多くの人が幸せになれます。逆にこの判断を間違えると、悲惨な末路が待っています」
コロナショックにより、今後の多くの企業が困難な時期を迎えようとしています。中には、「事業再生フェーズ」に入る企業も出てくるかもしれません。
しかし冨山氏は「事業再生こそ、企業を改革してリーダーを育てるチャンス」と説きます。
「歴史を見ても、白村江の戦いや黒船の襲来などの危機をきっかけに、日本は国の形を大きく変えました。そして、明治維新では国を担う多くのリーダーが現れています。企業にとっても、危機は組織が抱える根本課題を解決するチャンスになるのです」
そして、この危機をチャンスに変えるキーマンとして「中間管理職」の存在を挙げます。冨山氏は最後のメッセージとして、ミドル層にエールを送ります。
「CXされた10年後の企業の姿が描けるなら、"今"が仕掛け時です」
動画を通じて、コロナショックを転機にするヒントが掴めるかもしれません。
アカデミア会員の皆様は、こちらで動画の全編をご覧いただけます。

次回は4月24日(金)に「ハック思考」(出演者:須藤憲司氏)をお届けする予定です。動画を通じて、アカデミアの「知」に触れていただければ幸いです。来週以降の配信もお楽しみに。