[東京 13日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比148円76銭安の1万9349円74銭となり、反落した。時間外取引の米株先物の軟化をにらんで安く始まった。その後、前週に上昇した分の利益確定売りなどで300円近くまで下げ幅を拡大したが、そこからさらに売り込む気配は感じられず、見送りムードが強まった。

前場の日経平均の値幅は上下152円71銭。東証1部の売買代金は7495億円にとどまった。国内の新型コロナウイルスの感染拡大は懸念されているが、緊急事態宣言の効果を見極めるには一定の時間がかかるため、動きがとりづらい。市場からは、前週末に決算発表した安川電機<6506.T>の株価がしっかりした動きになっていることが一つの安心材料となっているとの声も出ていた。

TOPIXは0.50%安で午前の取引を終了。この下げ率で日銀がETF(上場投資信託)を買い入れてくるかも一部で注目されている。

東証33業種では鉄鋼、海運、倉庫・運輸関連、非鉄金属が値下がり率上位にランクイン。鉱業、医薬品、水産・農林が値上がりした。きょうは「グローバルの景気減速が懸念される中、新型コロナの影響を受けにくい業種が選好されている」(ストラテジスト)という。

東証1部の騰落数は、値上がりが626銘柄に対し、値下がりが1444銘柄、変わらずが98銘柄だった。

日経平均はマイナス圏で一進一退。1万9300円台前半で推移している。

前週末に決算発表した安川電機<6506.T>がしっかりした動きになっていることが一つの安心材料となっているという。「2021年2月期の通期業績予想の公表を見送ったものの、きょうの株価は下がっていない。これまで業績予想の『未定』が売りにつながることが全般的に懸念されていたが、決算を材料にして株価が大幅下落することへの過度な警戒は必要ないかもしれない」(東海東京調査センターのシニアエクイティマーケットアナリスト、仙石誠氏)との指摘が出ていた。

日経平均は軟調に推移。1万9200円台前半での動きとなっている。地合いは緩みながらも売り込む気配は感じられず、見送りムードが強い。市場では「前週に上昇した分の利益確定売りが出ている様子だが、方向感がなくなっている。商いが細り気味となっていることも気になるところだ」(国内証券)との声が出ている。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比186円46銭安の1万9312円04銭となり、反落してスタート。時間外取引で米株先物が軟化したことに歩調を合わせて安寄りしたが、その後は落ち着いた動きになっている。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>など主力の輸出関連株は売り優勢。前週末に決算発表した安川電機<6506.T>は小幅の売り優勢となっている。

*内容を追加します。