[東京 7日 ロイター] - アジア時間の原油先物は約3%上昇。世界の主要産油国が減産で合意するとの期待が高まっている。ただ、新型コロナウイルスの世界的流行で需要は引き続き低迷するとの警戒感が根強い。

0431GMT(日本時間午後1時31分)現在、北海ブレント先物<LCOc1>は0.93ドル(2.8%)高の1バレル=33.98ドル。6日は3%超下落した。

米原油先物は0.79ドル(3%)高の26.87ドル。前日は約8%下落していた。

関係筋によると、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は9日に予定される会合で、米国の参加を条件に減産で合意する公算が大きい。[nL4N2BU3TS]

ただ、産油国が減産で合意しても、新型コロナの流行で世界の人口の半数が何らかのロックダウン(都市封鎖)や人との接触を避ける措置の対象となり、経済活動の大部分が停止する中、市場は大規模なリセッション(景気後退)のリスクにさらされている。

また、米国がOPECプラスに協調するかどうか疑問が残る。

トランプ米大統領は6日、OPECから原油価格を下支えするため米石油会社に減産を要請するよう求められてはいないとした上で、米国の産油量はすでに減少しているとの見方を示した。[nL4N2BU4I3]

ユーラシアグループは「産油国は原油市場の完全な飽和状態を避けたいならば、大幅かつ迅速な減産が必要だ」と指摘。

キャピタル・エコノミクスはリポートで「経済活動が回復するまで、エネルギー価格は現在の水準付近で推移するだろう」と予想した。

*内容を追加しました。