[北京 6日 ロイター] - 中国国家衛生健康委員会は6日、中国本土で5日に新たに確認された新型コロナウイルス感染者は39人となり、前日の30人から増えたと発表した。

無症状の感染者は78人が新たに確認され、こちらも前日の47人から拡大した。当局によると、ほぼ半数は元々の流行中心地だった湖北省で確認された。中国本土で累計705人の無症状感染者が観察下に置かれている。

症状がある感染者のうち、38人は海外からの入国者。前日は25人だった。残る1人は国内感染者で、広東省深セン市で確認された。国内感染者数は前日の5人(いずれも広東省)から減少した。

広東省当局によると、この国内感染者は湖北省から深セン市に来たという。

感染が確認された海外からの入国者38人のうち、20人はロシアから中国北東部の黒竜江省に到着した中国人だという。

中国本土におけるこれまでの感染者の累計は8万1708人、死者の累計は3331人。

また、海外に留学している中国人は約160万人となっており、中国当局が中国行き国際線の便数を減らしているため、多くは帰国しにくくなっている。

在米中国大使館は、米国に留学する中国人学生を帰国させるため、チャーター便の準備を進めており、若い学生から帰国させる方針を表明した。

新型コロナを巡っては、中国政府の対応の遅れが世界的な感染拡大につながったとして、米国で中国政府を相手取り、集団訴訟を起こす動きが相次いでいるが、国営新華社通信は6日、昨年12月末から今年3月までに中国政府が取った新型コロナに関する具体的な対応の経緯を公表。この中で中国は1月3日以降、米国に対し感染や抑制について「定期的」な報告を開始したと主張した。

中国政府は6日、陸続きの国境で確認される感染例が空港での感染例を上回ったとして、対応を強化すると明らかにした。

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