韓国が日本に先んじて「コロナ危機をひとまず脱せた」理由
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韓国は未だに戦時下で住民番号という戸籍番号で全国民が管理されているということが、結果的にコロナウイルス対策を迅速に対応できたという分析記事。日本にもマイナンバーというもっと安全な仕組みがあるのに、うまく有効活用できていないというジレンマ。今回の新型コロナ対策を教訓にもっと国の仕組みを見直す必要があると思う。
そもそも韓国が住民番号を導入した理由は、国民に番号を振り分けることで北朝鮮のスパイを暴くためで、その目的は軍事かつ安全保障の要請からだった。国民に振り分けた住民番号は目的を拡大し、住民番号に基づき国が所得把握や年金の管理だけではなく、医療や教育さらには徴兵まで行っている。
韓国以外にもフランスはナチスに対するレジスタンス用の国民台帳を作成するため番号を導入した。翻って日本を見たとき、住基ネットやマイナンバー制度を導入したが、マスメディアや野党から「国民総背番号制」と批判を浴び、普及率は前者が一割未満、後者は一割程度なので全く普及していない。
日本は良くも悪くも国が国民のことを把握していない。その理由は国が国民を管理した戦前の反省のように思える。たとえば明治時代の日本は戸籍制度を整備したが、その理由の一つは個性で国民を管理し、国民皆兵の国づくりを円滑に行うためだった。この反省に基づき国民は国が進める国民を管理する政策に背を向け続けて来たので、国は国民のことを把握して来なかった。
正直なところ国民番号の賛否はよく分からない。現下のような有事だからこそ国が国民を把握し、一人一人に寄り添った政策を打つべきなのかもしれないが、だからと言って、平時から国が国民のことを把握する「監視されている感じ」は少し嫌な気持ちも否めない。この部分はもう少し議論が必要だ。