[3日 ロイター] - 3日の米国株式市場は反落し、ダウ平均株価<.DJI>は360ドル値下がりした。3月の雇用者数が大幅に落ち込んだことで、新型コロナウイルス不況への不安が強まった。

3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から70万1000人減と、前月の27万5000人増からマイナスに転じた。新型コロナを受けた外出制限措置などが経済活動の停滞につながり、米経済のリセッション(景気後退)入りを示唆した。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)の主任投資戦略部長、マーク・ルスキーニ氏は「投資家は指標の悪化を予想していたとはいえ、この日の雇用統計によって非常に厳しい現実を突き付けられた」と述べた。

S&P総合500種指数<.SPX>は2月中旬に付けた高値から約27%下落。時価総額にして7兆ドル相当が吹き飛んだ。市場では国内総生産(GDP)予想の下方修正が相次いでおり、モルガン・スタンレーは今年の成長率がマイナス5.5%と、1946年以来で最大の落ち込みを予想した。第2・四半期は38%ものマイナス成長を見込む。

TDアメリトレードのストラテジスト、マイク・タービー氏は「現在の状況でV字回復は期待できない。まだ主要な問題を克服できていない」と語った。

業種別ではエネルギー株<.SPNY>が1.3%安。トランプ米大統領は3日午後、ホワイトハウスで国内石油企業の幹部と会談し、新型コロナの発生やサウジアラビアとロシアの価格戦争によってもたらされた石油価格の急落について協議した。

個別銘柄では、娯楽大手ウォルト・ディズニー<DIS.N>が3%安。必要不可欠な人員を除き、米国の全部門の従業員の一時帰休を19日に開始すると発表した。新型コロナの世界的流行でテーマパークが閉鎖されるなど、事業に大きな影響が出ている。

一方、電気自動車(EV)メーカーのテスラ<TSLA.O>は5.6%高。スポーツ用多目的車(SUV)「モデルY」の生産と出荷を計画を大幅に前倒しして開始したと公表した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.53対1の比率で上回った。ナスダックでは2.73対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は115億7000万株。直近20営業日の平均は157億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 21052.53 -360.91 -1.69 21285.9 21447.8 20863.0 <.DJI>

3 1 9

前営業日終値 21413.44

ナスダック総合 7373.08 -114.23 -1.53 7477.27 7518.72 7288.11 <.IXIC>

前営業日終値 7487.31

S&P総合500種 2488.65 -38.25 -1.51 2514.92 2538.18 2459.96 <.SPX>

前営業日終値 2526.90

ダウ輸送株20種 7305.31 -140.40 -1.89 <.DJT>

ダウ公共株15種 706.01 -23.35 -3.20 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1443.04 -31.57 -2.14 <.SOX>

VIX指数 46.80 -4.11 -8.07 <.VIX>

S&P一般消費財 753.09 -11.23 -1.47 <.SPLRCD>

S&P素材 267.86 -6.41 -2.34 <.SPLRCM>

S&P工業 475.70 -7.50 -1.55 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 569.07 +3.07 +0.54 <.SPLRCS>

S&P金融 325.95 -7.45 -2.23 <.SPSY>

S&P不動産 181.90 -1.39 -0.76 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 229.26 -3.11 -1.34 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1010.87 -9.81 -0.96 <.SPXHC>

S&P通信サービス 143.84 -3.23 -2.20 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1355.60 -22.76 -1.65 <.SPLRCT>

S&P公益事業 262.97 -9.88 -3.62 <.SPLRCU>

NYSE出来高 14.95億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 17865 + 185 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物6月限 円建て 17675 - 5 大阪比 <0#NIY:>