[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリア政府は、新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響軽減に向け打ち出した大規模な景気刺激策を賄うため、借り入れを大幅に拡大する方針だ。

オーストラリア財務管理局(AOFM)は3日、週約50億豪ドル(30億3000万米ドル)の国債を新たに発行する計画を明らかにした。過去1カ月の週間発行額は12億─16億豪ドルで、これを大きく上回る。

急速に拡大している財政赤字を補うため、短期債も大方の週に数十億豪ドル発行する計画という。

AOFMはまた、政府の予算が編成される10月まで正式な発行計画を公表しない方針を示した。政府は新型コロナ感染拡大の影響で短期的な経済予測を立てることができないとして連邦予算の編成を5月から5カ月延期した。

多くのエコノミストは、新型コロナ感染防止に向け導入された社会的距離を確保する対策や出入国制限で経済活動が打撃を受けているため、オーストラリア経済は第2・四半期に前期比で少なくとも5%のマイナス成長になると予想している。

AOFMは4月6日からの週は、期間2022年から2031年までの国債50億豪ドルに加え、30億豪ドルの短期債を発行する計画。