[ワシントン 1日 ロイター] - IHSマークイットが1日公表した3月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は48.5と、2009年8月以来の低水準を付けた。速報値の49.2から下方改定された。2月は50.7だった。

指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。

IHSマークイットは指数低下の要因について「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって広範にわたり供給不足が生じている」と指摘した。

新型ウイルスの米国の感染件数は16万3000人と世界最多。ロイターの調査によると、死亡者は少なくとも3017人に上る。

製造業は米経済の11%を占める。

製造業PMIのうち、新規受注指数は45.7と、速報値の46.8から下方改定され、09年8月以来の低水準だった。

製造業者の人員削減ペースは09年10月以来の速さだった。稼働能力を抑える必要があるとの報告もあった。未処理業務が大幅に減ったことも示している。

IHSマークイットは、需要の弱さによって、仕掛り品を処理するペースが09年以来の速さであると指摘した。事業閉鎖期間の長さや、事業再開後の遅い回復を巡る懸念から、景況感は調査を開始した12年7月以来の低水準を付けた。