[コペンハーゲン 30日 ロイター] - デンマークのフレデリクセン首相は30日、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着けば、4月半ばの復活祭(イースター)休暇明けに移動制限などの措置を段階的に解除する考えを示した。

首相は記者会見で「ここ1週間、入院患者数の伸びはその前の週よりも若干鈍化し、他国でみられるような爆発的な数字にはなっていない」と指摘した。

「国内の感染ペースを遅らせることに成功した兆候がみられる。恐れていたほど急速に感染は拡大していない」との見方を示した。

「今後2週間、イースター休暇中まで人との距離を保つ措置を続け、2週間(感染件数が)落ち着いた数字になれば、政府はイースター明けにゆっくりとコントロールされた形で社会活動を段階的に再開する」とし、恐らく、時間帯をずらした通学や通勤などから始めると説明した。

そのうえで、他の党と協議し、今週中に社会活動再開に向けた第1段階の計画を発表したいとの意向を示した。

国内のウイルス感染による死者は、29日が5人で、28日の8人、27日の11人を下回っている。これまでに感染した人の数は2577人。

デンマークでは、公共の場で集まる人の数を10人以下に制限したり、学校の休校、介護施設や図書館、レストラン、カフェ、スポーツジムなどの休業を行っている。また、ほとんどの外国人に対して国境を閉鎖している。