[アムステルダム 30日 ロイター] - オランダの銀行大手ING<INGA.AS>は30日、欧州中央銀行(ECB)の勧告に従い、少なくとも10月1日まで配当の支払いを停止すると表明した。

ECBは27日、ユーロ圏の金融機関に対し、新型コロナウイルスによる損失に備え、少なくとも10月までは配当支払いや自社株買いを停止して資本を温存するよう指示した。

INGは次回株主総会の議題から2019年の配当に関する提案を取り下げたと表明。2020年は中間配当を行わないとの見通しを示した。

オランダのラボバンク[RABOVR.UL]とイタリアのウニクレディト<CRDI.MI>も29日に配当と自社株買いを少なくとも6カ月間停止する方針を示している。

INGのラルフ・ハマーズ最高経営責任者(CEO)は「当行には十分な資本と資金があるが、ECBの勧告に従うことが賢明だと判断した」と表明した。

一方、スイスのUBS<UBSG.S>は29日、先に発表した2019年の配当方針を維持すると表明。スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)は配当方針の見直しを求めていた。