クルマは『ハンドルで曲がるべきか? アクセルで曲がるべきか?』それが問題だ (3/3)
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注目のコメント
この記事は、「BMWの1シリーズがFRからFFにしちゃったけど、それってどうなの?」的な文脈からのお話ですね。
https://www.zaikei.co.jp/sp/article/20200326/559077.html
1シリーズについては単純な話。
ミニベースのFFの方が儲かるから。
歴代1シリーズは上位3シリーズとなんら変わらないメカを使いながら低価格な訳ですから、全然儲からない。
1と3の棲み分けもややこしい。
なもんで、BMW悲観のFFです。
〈ご参考〉
https://newspicks.com/news/4023500/
FFかFRかの違いについては、大きく以下の3点かと思います。
1.前輪タイヤ能力
この記事にも書かれている様に、駆動力と操舵を前輪だけで担うFFと、駆動力は後輪で操舵は前輪に役割が分かれているFRとでは前輪の負荷が全く異なる。
つまり、FFはコーナリング中に前輪が限界に達するレベルが低い。
2.駆動力によるタイヤのスリップアングル
FFの場合前輪が車体を引っ張る。
FRの場合後輪が車体を押す。
加速時には後輪に荷重が掛かる。
減速時には前輪に荷重が掛かる。
荷重は駆動力伝達(トラクション)に比例。
この構成から、FFは加速がどうやっても苦手(前輪の荷重が低くなる)。
FRなら加速時には駆動輪に荷重がかかる。
コレは更にコーナリングにも効きます。
コーナリング中タイヤのスリップアングルは旋回円接線方向になります。
FFの駆動輪は前輪なので、駆動力を上げると前輪が旋回円外側に出て行く、つまり車体は旋回円外側を回ろうとする。
FRの駆動輪は後輪なので、駆動力を上げると後輪が旋回円外側に出て行く、つまり車体は旋回円内側を回ろうとする。
FRはアクセル踏んで曲がると言うのはこのせい。
何もドリフトで滑る話ではない。
3.ステアリング機構
ステアリング機構の置き方が変わる。
FFは通常エンジンと運転席の間にステアリングラックが入る。この部分は構成が複雑なので自由度が無い。
FRはエンジン前方にステアリングラックが入り、この位置はあまり制約が無いので自由度が高い。
結果、FFの方が無理なステアリングコラム角度、ラックやトーロッド取付角度になりやすい。なので操舵感が悪くなる。
そう言う事かと。