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アメリカの新型コロナ感染拡大が中国より深刻そうな理由

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  • 元HSBC証券会社社長/ 京都橘大学客員教授/ 実業家 

    中国の数字はともかく、中国共産党は1月後半には武漢へと続く道路は全て盛土で遮断していました。その後は徹底的なsocial distancingを実行して武漢を含む湖北省全体が隔離状態となりました。恐らく、中国共産党が独裁政治体制であるが故に為せる技とでも言うべきでしょう。

    確かに米国は中国との距離が離れているからという点で油断していたのは否めません。でもよく考えれば世界はボーダーレスのようにヒトモノカネが行き来できるような仕組みになっているのですから、ウイルスが米国本土に上陸するのには大した時間は掛からなかったのです。勿論、感染者発生後はトランプ大統領が敏感に対応してきています。

    それでも米国の方が中国よりも感染拡大が深刻なのは主に飛行機を使った米国内の移動がウイルスを米国中に運んでしまうと言えるからです。まさに今日米国国内線の飛行を大幅に減少させるとのニュースが出てましたが、人々が州を越える動きをし続けてしまうと感染の終息が遅れてしまうのです。

    米国は場合によっては国家ベースでロックダウンする可能性があるかも知れません。然し乍ら、ウイルスを完全に封じ込めるにはそれしかないのです。


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