[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の107円付近。朝方は上昇して始まった日経平均が、午後にかけてマイナス圏へ下落したことで、円が売られた海外市場の流れは一服となった。

ドルは海外市場の終盤につけた高値107.86円から一転じり安展開。「前日買われ過ぎた反動で小幅に反落した」(アナリスト)面もあったものの、根強いドル資金需要などを支えに、107円付近では下げ渋った。

為替市場では、日本株の上昇が日銀によるETF(上場投資信託)の購入や公的年金の買いに支えられたものとの見方が多い。

黒田東彦日銀総裁は18日の参議院財政金融委員会で、ETFの買い入れはリスクプレミアムの抑制効果を想定しており、日本株の安定推移に一定の効果を果たしているとの認識を示した。日銀が保有するETFの含み損は、おおよそ2兆円から3兆円と明らかにした。

一方、FRB(連邦準備理事会)が次々と流動性供給策を行っているにもかかわらず、ドルの短期金融市場ではドルの取り上がりが続いている。

ドル短期金利の指標となる3カ月LIBOR(ロンドン銀行間取引レート)は17日、1.0519%と、前営業日比16.3ベーシスポイント上昇した。上昇幅は2008年の金融危機以来の大きさで、金融セクターにもドルのクランチが押し寄せていることがわかる。

為替市場ではドルの現金需要がドル相場を下支えすると考えられ、最近「株価が乱高下しているわりに、(ドルの)下値リスクがそれほど意識されない」(邦銀)展開となっている。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 107.03/05 1.1037/41 118.17/21

午前9時現在 107.38/40 1.1015/19 118.31/35

NY午後5時 107.67/70 1.0996/98 118.55/59

(為替マーケットチーム)