[ミラノ 16日 ロイター] - 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCHA.MI>は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、欧州工場の大半を今月27日まで閉鎖すると表明した。

操業停止の対象となるのはイタリアのメルフィ、ポミリアーノ、カッシーノ、ミラフィオーリ、グルリアスコ、モデナにあるFCAイタリーとマセラティの工場。

セルビアのクラグイェバツにある施設とポーランドのティヒにある工場も対象になる。

FCAは「一時的な操業停止により、供給を最適化し、市場の需要減少に効果的に対応できる」と表明。操業を一時停止することにより、操業再開が可能になった場合に速やかに対応できるとの見通しを示した。

イタリアでは高級スポーツ車メーカー、フェラーリ<RACE.MI>も14日、新型コロナの感染拡大で部品が不足するため、3月27日まで2工場を閉鎖すると発表している。

イタリア政府は、新型コロナの感染拡大を受けて、休校や飲食店などの店舗閉鎖に踏み切っている。厳しい安全基準を満たした企業については営業継続を認めているが、製造業では操業停止を決める企業が増えている。