欧州・ロシアの火星探査計画、新型コロナで打ち上げ延期
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ExoMarsはもともとパラシュートの技術的問題が報じられていました。ただでさえギリギリだったところにコロナがトドメを刺したとも取れるし、メンツが立つ理由が見つかったとも取れるし、まあ両方でしょう。
んで、軌道の関係で火星への航路は26カ月に一度しか開きません。2020を逃すと次はどうあがいても2022になるのです。
さて、これはNASAとESAが共同で進めている火星サンプルリターンにも少なからず影響を及ぼします。M2020が採取したサンプルチューブを拾いにいく「フェッチローパー」はESAの担当。ところがESAはまだ火星ローバーを一度もやっていない。ExiNarsが延期になると、ローバー未経験のまま重要な部分を任せることになる。M2020がサンプルをロケットまで送り届けるというバックアッププランもあるのですが、もともとそれはリスクヘッジだったので、それだけに頼るのもどうか。ちなみにここらへんのトレードオフは石松さんがやってます。
NASAのM2020はすでにフロリダに送り届けられましたが、サンプル採取機構がまだ。先日所長からメールがあり、JPLからひとりでもコロナ陽性が出れば全員テレワーク、ただしミッションクリティカルな仕事は例外を認める、ともありました。M2020の仕事は継続するのでしょうが、しかしもしアメリカもコロナにまともにやられたらやばいかも知れません。NASAエイムズ研究所はすでに陽性が一人出てテレワークになってます。
ちなーみに昨日はJPLのテレワーク練習日でした。火星ローバー・キュリオシティーの運用も完全テレワークでやったらしい。VPNさえあれば火星ローバーだって世界のどこからでも走らせられる時代なのですね。