[カブール 9日 ロイター] - アフガニスタンのガニ大統領は9日、首都カブールで2期目の就任宣誓を行った。一方、対立候補で政権ナンバー2のアブドラ行政長官も大統領就任を宣誓。2人の大統領が誕生する異例の事態となり、政治の混迷が一層深まった。

このうち大統領宮殿で行われたガニ氏の式典には、米国のハリルザド・アフガン和平担当特別代表や北大西洋条約機構(NATO)アフガニスタン司令部のミラー司令官らが出席。ガニ氏は今後各方面と相談しながら包括的な政権樹立を目指すと述べ、和平実現に向けた姿勢を強調した。

ロイター記者によると、式典中、宮殿の敷地内にロケット弾2発が撃ち込まれる騒ぎがあったものの、けが人などはいなかった。

昨年9月28日に行われた大統領選では、アフガニスタンの独立選挙委員会(IEC)が2月18日にガニ氏の再選を宣言。だが対立候補だったアブドラ行政長官はこの結果を受け入れず勝利を宣言した。

双方の就任に先立ち、カブールのある西側外交関係者は「ガニ氏が就任式を強行する意向なら、アブドラ氏も就任式実施を決定するかもしれない。すべては未決定だ」と述べ、両陣営から式典に招待されていると明らかにしていた。

同国の法律では、選挙結果発表から30日以内に就任式を実施しなければならない。

*内容を追加しました。