世界3位の地熱資源国・日本の「失われた20年」とは
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興味深い記事。
「スマートシティ構想が進んでいますが、地熱発電のシステムを中心に据えた街が作れたら面白い」に共感。
SDGsの観点からも失われた20 年を取り戻すチャンス。温泉熱でコオロギ繁殖させる工場作るのが夢
石油ショック後の90年代、補助金事業でウハウハしたが、あまり良いお金の使い方をしなかったのと、業界の押しの弱さで、経産省が地熱を切り捨てた、という証言を、当時を知るある経産官僚の方に聞いたことがあります。
出光は昔から地熱取り組んでいて、データもかなり持っているんですよね。
地熱で案外難しいのは、熱を失った水を地下に戻す作業で、これがなかなか入らないんですよね。濃縮されて析出しやすいので、詰まりやすい。私は地熱発電を一押しです。
従来型の地熱発電の弱点は、単位施設面積あたりの発電量が小さく、発電所の数を相対的に多くしなければならない事です。
そこで一押ししたい技術こそが、新型地熱発電である、高温岩体発電やマグマ発電です。
最大の弱点としては、現在の技術では「どこにマグマ溜まりがあるか判らない」ので、穴を掘ってみたけれど無駄骨になってしまう可能性が高い事です(他にも高温に耐えられる設備が可能かという問題もある)。
ならば、そういう事業は政府支出によって積極的に実施すれば良いのです。
具体的には、マグマ溜まりを探すために「穴を掘って埋める」事業を実施すれば良いです。
これは民間投資ですと無駄骨ですが、政府投資の場合はそうなりません。
第一に、作業者に対して着実に所得を生む事。
民間投資の場合ROIが期待できませんが、政府投資の場合は確実にGDP成長に計上されます。
第二に、経済力の向上です。
民間投資の場合は「穴を掘って埋める事業」の成果物には何の意味もありませんが、政府投資の場合は「高度に、かつ短納期に、穴を掘って埋める技術」が国内に蓄積される事になります。
それ以降のトンネル工事技術等に革新的な飛躍をもたらすでしょう。
第三に、マグマ溜まりの発見技術が完全に確立される可能性がある事です。
現在はデフレなのであって、大胆な政府支出が必要とされています。
現在の日本には財政支出を抑えなければならない理由等は一切なく、純粋な潜在供給力が許す限りの国債発行による財政支出が可能な状態です。
ならば、この「一見ムダ」な事業こそ、デフレ期に政府が実施するのに相応しいと思います。
総理は「今後15年以内に、日本のエネルギーの30%を、完全純国産かつ環境負荷の低い、安定的かつ計画的に供給できる電源で賄う。そのために50兆円程度の財政支出を行う。」等と宣言すべきだと思います。
余談ですが、昔「タイガーシャーク」というゲームがありましたが、「日本では海底火山のマグマ発電が中心となっている」という設定でした。
それによって海底火山のマグマ流動が冷却され、地震の頻度が減るというものです。
面白い設定だと思いました。