日本の民主主義は健全か?危機で露呈したガバナンスの崩壊 | | 田中均 | 毎日新聞「政治プレミア」
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では安倍総理の他に誰がいるのかという問いをたてる人は多い。
けれども、第一次安倍内閣を振り返ってみれば、教育基本法を変えるなど、長年の右翼の怨恨を晴らすべく個人の趣味を優先するような政策が先行し、加えて「お友達内閣」と称されるような内閣を構成し、大臣の不祥事が頻発した。決して、ポンポンが痛かったから政権を維持できなかったのではなく、自ら無様に崩壊したのではなかったか。
大臣の不祥事が頻発しているのは現在も変わらず、何よりも総理大臣の言行に多くの問題があっても、なお最初の問いを現政権維持の理由とするのは、合理的判断とは言いがたい。
日本人の民主主義の健全さも然りながら、自民党が公党として民主主義の側に立っているのか、民主主義が予定している未来の共有を拒んでいるのかは、自民党員や支持者に問われるべきではないか。
どんな人でもとはいわないが、総裁候補に挙げられている名前を見れば、あれほど倫理観が壊れてはいないように思える。