[北京 28日 ロイター] - 中国国家統計局は28日、2019年の中国の一次エネルギー消費に石炭が占める割合が前年から1.5%ポイント低下して57.7%となり、58%未満に減らすという政府の目標を1年前倒しで達成したと発表した。

国家統計局が公表した2019年の「国民経済・社会発展統計公報」によると、中国の全体的なエネルギー消費が前年から3.3%増えて48億6000万TCE(標準石炭換算トン)となるなか、石炭消費量も前年から1%増えた。

原油の消費量は6.8%増加し、天然ガスの消費量は8.6%増加した。電力消費は4.5%増えた。種類別のトン数などは明らかにされていない。

中国は地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」で、二酸化炭素(CO2)排出量を2030年前後までに減少に転じさせると約束している。この約束を達成するため、2020年までにエネルギー・ミックスに占める石炭の割合を58%未満にする目標も掲げていた。

天然ガス、水力発電、原子力発電、風力発電などを含む「クリーン・エネルギー」の割合は2019年に1.3%ポイント上昇して23.4%となった。

一方、国内総生産(GDP)1万人民元(1426ドル)当たりのCO2排出量は2019年に4.1%減少したという。中国は2020年までに単位GDP当たりのCO2排出量を2005年の水準から40━45%減らす目標も掲げていたが、これも2019年より前に達成したという。