【DMM亀山対談】SNSで話題沸騰。「営業のプロ」とは何者か

2020/3/1
DMM.comの亀山敬司会長がホスト役となり、経営者や文化人とともに、脱力系ながらもビジネスの本質をつく対話を行う音声番組「亀っちの部屋 Season2」。
濱口秀司氏、中田敦彦氏に続く3人目のゲストには、クリエイティブやPRを手がける会社「おくりバント」代表の高山洋平氏を迎える。
インパクトのある風貌、ユニークな社名。Twitterではバズる投稿を連発し、自らを「営業のプロ」「プロ飲み師」と称する高山氏。その謎に包まれた人柄と、全てのビジネスパーソンにとって役立つ営業論が、亀山氏とのトークで明らかにされる。
*本記事は、音声番組「亀っちの部屋 Season2」から一部を抜粋、編集したものです。音声はこちらからお聞きください(マナーモードを解除してください)。

外見も提案する内容の一部

亀山 「亀っちの部屋」Season2、第5回が始まりまーす。今日のゲストは「おくりバント」の高山さんです。
高山 よろしくお願いします。
──高山さんは広告会社「アドウェイズ」で中国・上海の営業統括部長を務め、今は子会社「おくりバント」の代表です。類いまれなる営業力で「営業のプロ」と呼ばれています。
お二人には、以前から接点があると伺いました。
高山 仕事でDMMに来たときに、喫煙所でお会いしたんです。
亀山 そうそう。いきなり怪しい風貌のやつが入ってきてびっくりしたんだけど、タバコの銘柄が同じで「1本ちょうだい」ともらったところから始まったよね。
高山 そこから、会えばタバコを渡すという。
亀山 そう、タバコ仲間。会社に来てるし飲んだこともあるけど、何をやってる人なのかわからない。
──じゃあ今日は、高山さんのことを深掘りしていきましょう。まず「おくりバント」は、どんな事業をする会社ですか。
高山 広告やPR、ブランディングなど、企画からアウトプットまでを一貫して提供する会社です。
高山 洋平(たかやま・ようへい)/株式会社おくりバント代表
大学卒業後、投資用不動産会社を経てアドウェイズに入社。中国・上海の営業統括本部長を務めたのち、2014年にアドウェイズの子会社として株式会社おくりバントを設立。数々の「バズる広告」を生み出す。類いまれなる営業力で周囲では「営業のプロ」として知られるほか、年間360日も飲み歩く「プロ飲み師」としても知られる。
亀山 よくわかんないな。
高山 平たくいうと広告業ですが、一般的な広告ではなく、いわゆる「バズる広告」を専門で作っているんです。
亀山 SNSとかYouTubeで話題になるってことかな。今までにどんな広告を作ったの?
高山 たとえば、「ケンタッキーフライドチキン」が和風のタレを使った「やみつき醤油だれチキン」と「和風おろしハンバーガー」を発売したときの、動画広告を担当しました。
「ネット上で話題になって、食べたいと思うような広告を」という依頼を先方から受けたときに思いついたのは、インターネット初期に流行した「MADムービー」の手法でした。
──「MADムービー」とは、CMやゲーム動画などの一部を切り貼りして、新たな映像を作る手法ですね。ネット上ではYouTubeやニコニコ動画が出てくる前の2000年代前半に流行しました。
高山 それをリバイバルしたら面白いんじゃないかと提案したんですけど、ケンタッキー側の役員さんも、亀山さんと同じで「何言ってるんだ?」という感じでした。
「空に向かってタレのビームをダーッと放つんです」と言いながら絵コンテを見せても、普通は売れないじゃないですか。
亀山 「真面目にやれよ」ってなりそうだね。
高山 でも、僕みたいな外見だと「この人が言うんだから、奇抜な広告になるのも仕方ないか」って、半ば諦めながら納得してくれるんです。
実際に広告を打つと「これ昔のやつだ、懐かしい」「ケンタッキーがわけわかんないことしてる」と話題になって、1カ月間の販売を予定していた商品が2週間で完売し、お褒めの言葉をいただきました。
亀山 役員もよくわからないままOKしたら、結果がよかったんだ。でもこれ、結果が出ないと大変なことになるよね。