新型ウイルス 茂木外相「9か国が日本への渡航抑制呼びかけ」
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日本の対策の仕方じゃヤバいよ、とシンガポールに住む日本人は当初から言い続けていたのですが、数字的にはシンガポールの方が危なく見え、また「そんなに大騒ぎすることじゃなくない?インフルみたいなもんでしょ、こわがりすぎ」という反応が多かったように思います。実際、軽症で済む人も多いようで、重症化したケースを適切に医療につなぐことができれば、病気として「自分がかかるリスク」としてはそこまで怖がるものではないかもしれません。でも、それだけではなくて、海外からどう見られるか。日本という国に行くリスクが高いとみられるという意味で、あの対策の仕方じゃヤバいということだったわけですが、それが見事にこの記事のような形で表れてきたと思います。もちろんシンガポールだってアジア外から見たら十分危ないのですが、おそらく日本より短期間で収束するでしょう。本当に五輪までに落ち着かせたかったら、目先の利益を多少捨ててでも対策すべきだった。
シンガポールの対策についてはこちら等で書いています
https://newspicks.com/news/4648898?ref=user_174660これは政府の情報発信に問題がありますね。政府には迅速かつ正確な情報を日本語と英語で発信していただきたいと思います。
追記:ちなみに、クルーズ船内での感染拡大防止策が結果的に不十分だったからといって、それ以外の全ての対策もダメな訳ではありません(ネガティブ・ハロー効果ですね)。先日、岩田先生も政府の対策について同様の趣旨の発言をされていました。
政府の対策の評価に差が出るのは、その対策の目的について認識の違いがあるからです。例えば、水際対策の目的は「国内での感染拡大時期を遅らせること※」です。実際はその有効性も科学的根拠が明らかでなく、専門家の中には「役に立たない」と明言する人もいるぐらいなので、多くの専門家は国内での感染が見つかったからといって水際対策が失敗したとは考えません(そもそも大して期待していません)。
一方、水際対策の目的を「国内への侵入を完璧に防ぐこと」と考えると、水際対策は失敗したという評価になります。実は新型インフルの総括で水際対策はそのような役割ではないことを十分周知するよう提言がありましたが、依然として誤解があるようです。現実的に考えても、新型コロナのような潜伏期間があって軽症者も多い感染症を水際で食い止めるのはほぼ不可能ですから、水際対策にそれを求めるのは過剰な期待と言えます。
このような誤解の解消も含めて政府にはしっかり情報発信していただきたいと思います。
※ ちなみに公式には「国内での感染拡大を可能な限り防ぐこと」です(「水際対策に関するガイドライン」より)「日本での感染防止の徹底や安全性などについて、引き続き適切な説明や情報発信を行っていきたい」って、できてから考えるべきでしょう。国内にいたって、情報が少なくて、安全性なんて感じないんだから。