【入山章栄】成長できる会社「通説のウソ」を斬る

2020/2/26
「育成に関しては、『会社がやってくれるもの』という考えそのものを改めたほうがいい」
これは、昨日配信した佐山展生氏と北野唯我氏の対談の中で出てきた一節だ。
2人の議論の元になった「学生からの人気は高いが、社員の満足度は低い会社」ランキングは、いわば就職前の期待値と実態のギャップを示したもの。このギャップの中でも、学生は特に社員育成への期待値が高くなる傾向があり、それで就職後に幻滅してしまうケースが多いのだという。
新卒一括採用、年功序列、終身雇用に代表される日本型雇用システムに暗雲が垂れ込める今、かつてのように皆一律に社員教育をする企業は減っている。では、学生や若手ビジネスパーソンはどんな視点で成長できる職場を探せばいいのか。
2019年12月に出版した著書『世界標準の経営理論』が早くもベストセラーとなっている早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授の入山章栄氏に、経営学やリーダー教育の観点からアドアイスをもらった。
そこで浮かび上がった、よく語られる「成長できる会社選び」のウソとは?
入山章栄(いりやま・あきえ)
早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。慶應義塾大学経済学部卒業。三菱総合研究所で主に自動車メーカー・国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院でPh.D.を取得。同年から米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールアシスタントプロフェッサー。2013年から早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)准教授。2019年から現職

大事なのは「意思決定の頻度」