[ワシントン 20日 ロイター] - 米連邦裁判所は20日、トランプ大統領の元側近で長年の盟友ロジャー・ストーン被告(67)に対し、3年4月の禁錮刑を言い渡した。同被告が罪に問われた2016年米大統領選のロシア疑惑を巡る偽証は民主主義の脅威になるとの判断を示した。

ストーン被告はロシア疑惑捜査を巡る罪で起訴され、昨年11月に7つの罪で有罪評決を受けた。今月10日には連邦検察が7─9年の禁錮刑を求刑。これに対し司法省は11日、検察の求刑が「過剰で妥当性がない」として軽い刑を科すよう裁判所に申し立てた。トランプ氏もツイッターへの投稿で、ストーン被告が不公平に扱われていると批判していた。

これに対し、首都ワシントンの連邦地裁のジャクソン判事は2時間半にわたる量刑言い渡しで、「捜査や起訴において不公平さや偽り、恥ずべき行為はなかった」と指摘。起訴されたのはトランプ大統領の側近だからではなく、「トランプ大統領のために隠蔽(いんぺい)を図ったため」とした。

また、偽証を巡るストーン被告の反論や好戦的な態度などは「米国の民主主義の基盤を成す基本的な制度に対する脅威」と述べた。

トランプ大統領は判決後、ストーン被告の恩赦を発表する計画は現時点でなく、法的手続きに任せるが、「ある時期に決断するだろう」と述べた。