100万円を3億円にした元芸人が明かす、テンバガー成功術

2020/2/21
 個人投資家なら一度は夢見るのが「テンバガー投資」(株価10倍を狙う投資)だ。マーケットを見渡せば株価が10倍に成長する銘柄はなくはないのだが、現実にテンバガー投資を実現できる投資家は一握りだ。
 10倍期待株を発見し、その成長の恩恵を受ける投資家と、それができない投資家はいったい何が違うのだろうか。
 下積み芸人の生活費稼ぎとして始めた株式投資で3億円の資産を築き、現在は投資&経済YouTuberプロダクション「Zeppy」のCEOとして活躍する井村俊哉氏に、テンバガー投資成功への道のりを聞いた。
芸人時代は「年収3万円」、株で生活費を稼ごうと決意
──井村さんは“元芸人”という異色の経歴をお持ちですね。
井村 大学を卒業して芸人の道に進み、プロダクション人力舎で約10年活動していました。下積み時代の本業の年収はたった3万円程度。コレ、月収じゃないですからね(笑)。
 それでも、当時付き合っていた彼女とどうしても結婚したくて、でも芸人の夢は諦めたくない。それならばと、大学生のときから少しかじっていた株で生活費を稼ごうと考えたんです。子どものころからの貯金、100万円を元手に2011年に本格的に株式投資を始めました。
1984年生まれ。お笑い芸人ユニット「ザ・フライ(のちにシンブンと改名)」(人力舎所属)の一員として「キングオブコント 2011」で準決勝進出を果たす。2011年に株式投資を開始、「本業の1000倍稼ぐ株芸人」として注目を集める。2017年に資産1億円を達成し、芸人を引退。2019年に国内初の投資/経済系YouTuberのプロダクション『Zeppy』設立。投資の魅力を伝える活動に取り組む。自身のYouTubeチャンネルは「Zeppy投資ちゃんねる」
 ありがたいことに2017年に1億円を達成して、2020年に3億円を超えました。振り返ると、最初の2、3年で運用額が1000万円を超えて一気に増えたのは、株価が10倍になる「テンバガー投資」に成功したことが大きかったです。
──すごいですね。その「テンバガー投資」について詳しく教えてください。
 投資を始めた年はビギナーズラックもあって、100万円を200万円超まで増やすことができました。この資金の多くをつぎ込んだのが、「インフォマート」という電子商取引プラットフォームを提供する企業です。
 当時、配当利回りや株価の割安度を示すPER(株価収益率)といった、オーソドックスな指標でスクリーニングしていて見つけました。
 月額課金の手堅いビジネスモデルで、今でいうサブスクリプション。業績は2ケタ成長を続けていたし、PERは10倍台と割安、そのうえ配当利回りも4%以上あったのが気に入って、最初は最低単元で投資してみたんです。
 するとまもなくして、中期経営計画が発表されました。営業利益も配当も翌々期に3倍以上に増やすという内容で、これが実現すれば当時の株価でPERは5倍、配当利回りは10%を超えるような数字になってしまいます。
 さすがに、本当に達成できるのか、疑わしいですよね。実際、中期経営計画でありえない大風呂敷を広げる会社はありますし、市場も信用していなかったようで株価も反応していませんでした。
 でも、もしこれが本当に実現したらスゴイことになります。そこで、株主総会に足を運び、手を挙げて社長に直接質問したんです。
 その回答は、現状かなりの額を計上しているソフトウェア償却費の負担が、翌々期に大きく減るから利益が伸びるという内容で、十分現実味があり納得できました。
 「これは大変なお宝を見つけてしまった!」と大興奮して、当時はまだガラケーでしたが、たしかその場で手元資金のほぼ全額の買い注文を出した記憶があります。インフォマートには総額200万円近くをつぎ込みました。
 その後同社は、計画通りに業績を伸ばして、株価はグングン上昇しました。最初に購入して3年半ぐらいたったころでしょうか。株価が10倍になって程なくしたころに、すべて売却しました。
──財産の多くを投じた銘柄を3年半も持っていたんですか。
 周囲からはさんざん、「利益が出ているうちに早く売ったほうがいい」と言われました。確かに、2倍、3倍になるだけでもすごいことなので、そういうアドバイスも理解はできます。
 でも僕、ほれ込んだ銘柄には一途なタイプなんです。投資した時に描いた成長ストーリーが生き続けている限りは持ち続けようと、じっと握っていました。
 でも、ある時の決算で、売上高の伸びが計画よりも鈍化しているのに気が付きました。伸びてはいるんですが、何か物足りない。株価的にも十分に割安さの水準訂正が済んでいたので、「成長を見守る役目は終わりなのかも」と思って、手放したんです。
3億を達成しても、テンバガー投資の経験は一度だけ
──そこからの快進撃で3億を達成しているのに、それでもテンバガー投資はその1回だけというのは、意外です。テンバガーってやっぱり、そんなに難しいのでしょうか。
 実は以前、リーマン・ショックから2018年までに株価が10倍以上になった銘柄の数を調べてみたことがあるんです。いくつあったと思いますか?
 750銘柄もあったんです。上場企業の数は3700ぐらいなので、全体の2割ぐらいはテンバガーになっているんですよ。
──そんなにゴロゴロしているならテンバガー投資なんて簡単なはずだし、井村さんも何度も経験していてもおかしくないですよね。
 チャンスはあるように見えますが、難しいのは10倍になるまで握り続けることなんです。とにかく時間もかかるし、2倍になっただけでも「もう十分」と売ってしまうのが普通だと思います。
  長く持っていれば10倍になることだってあり得なくもないんですが、ほとんどの人は「握力」が続かなくて、そこそこで手放してしまうんです。
 以前、どこかの金融機関がどんな属性の顧客が利益出しているかを調べた結果というのがSNSで盛り上がっていたんですが、一番儲けていたのは相続が決まるまで放置されている「死んだ人」の口座だったらしいです。
 そのデータ自体、本当かどうかわかりませんけど、十分あり得ると思いました。生きてるとどうしても余計なことしちゃいますけど、死んでしまえば放置されて、株価は上がり続ける。
 要するに、良い銘柄を買えたんだったら、余計なことしないで死んだつもりで放っておけばいいんですよね。
 専業の投資家にとっては、時間をかけてテンバガーを狙うより、2倍取れる銘柄を3回転させるだけで複利で8倍になるので、2倍株のほうが効率がいいです。でも、忙しい人なら何もしないで握り続けるだけでもよかった。
 実際、僕の唯一のテンバガー銘柄であるインフォマートだって、僕が手放した後もさらに株価は上昇して、いまだに高値を更新しています。株価は売却したときの3倍以上になっているんです。
──でも、完全に放置するのも怖いですよね。
 そうですね。気にし過ぎても良くないけれど、まったく気にしないのもリスクがあります。保有銘柄であれば、せめて四半期決算をチェックして、都合がつけば株主総会にも出席してほしいですね。
 しっかり業績動向をウォッチしていれば、持ち株でいわゆる「クソ決算」(とても悪い決算)が出て株価が急落するといった事態を回避する可能性も高められます。
 ただ、放置を決め込んだとしても、トータルで見れば長期投資が強いと思うんですよね。
──どうしたら次のテンバガーを見つけられますか?
 僕の場合、運も良かったんです。たまたま良い銘柄と出会って、それがアベノミクス相場の前で市場全体に追い風が吹いてくれましたので。
 それと、10年近く投資で食べてきて思うのは、銘柄との出会いは地道なリサーチしかないということです。検索窓に「お宝」って入力して、パッと出てきたらどんなにラクか……なんですけど。
 もちろんそんなことはなく、会社四季報を毎号丹念に読む人も多いし、僕の場合は2014年ぐらいから3年ほど、3700近い全上場銘柄が年4回発表する決算数値をすべてチェックしていました。
 多い時には1日400社ぐらい発表が集中するので大変でしたけど、その経験があるからこそ良い銘柄にも出会えたし、「株式市場にはどんな銘柄があるのか」という地図が頭に描けるようになり、投資判断の精度も上がってきました。
 今は事業で忙しくて当時のようなことはできませんが、今でもこの時に作った銘柄リストをベースに継続的に磨き続け、投資銘柄を選んでいます。
仕事や育児で忙しくても、投資で成功できることを証明したい
──仕事や家庭のことで忙しい人には、とてもマネできないのでは……。
 当時の僕には時間しかなかったけれど、忙しく働いている人にもアドバンテージはあります。自分が働く業界やその周辺のことって、よくわかるじゃないですか。有望企業をマーケットより先に発見することも、できなくはないと思うんです。
 それに忙しい人ほど、頻繁に売ったり買ったりもできないので、むしろ、最初から良い銘柄に長期投資しようと決めて「気が付いたらテンバガー」というのを狙ってもいいんじゃないでしょうか。優秀なビジネスパーソンほど、投資すればいいのに、っていつも思います。
 それに、投資には思わぬ効果もあるようで、「投資を始めてから仕事のストレスが減った」と言う人も多いです。投資で稼げるようになると自信がつくし、上司に嫌みを言われても、「やかましいわ! こっちはいつでも辞められるんだ!」と思って受け流せるんだとか。
──これまで大きな失敗はないんですか。
 もちろんありますよ。特に信用取引(証券会社にお金を借りて、資金の3倍程度の取引ができる仕組み)をやっていたときは、冷や汗をかいたことが何度もあります。
 本格的に投資を始めて1年目のとき、追証(損失が一定割合を超えて追加入金を求められること)という大ピンチに見舞われたこともありました。その日に入金できないと大損が確定してしまうという状況だったんですが、当時の僕にそんなお金はありません。
 最低なことに、奥さんがコツコツためていた500円玉貯金を無断で拝借して入金しちゃったんです。なんとか損失は免れて返済し、奥さんも許してくれましたけど、そこまでのリスクを取っちゃいけないと心に誓いましたね。
──井村さんにとって、投資の魅力って何ですか。
 普通、趣味ってお金が出ていくばかりですが、投資って数少ない「お金が増える可能性がある趣味」なんです。もちろん損することもあるんですけど、趣味なんだからお金が減ったところで、そんなものですよね。
 しかもすごいのは、やってる本人は儲けることしか頭になくても、その行動の結果、良い企業に資金が集まり、経済が発展し、社会に貢献できることです。株式市場はいわば「欲の浄化装置」なんですよ。
 この投資家、企業、社会の「三方よし」の世界観がたまらなく好きですね。
 この投資の魅力をもっとたくさんの人に伝えたくて、国内初の投資・経済特化型YouTuberプロダクション「Zeppy」を起業しました。芸人としては売れなかったけれど、いつかはZeppyを上場させて、投資家の皆さんに買ってもらえるような銘柄に育てたいと思っています。
 投資家としては、事業と2人の子どもの育児に忙しくて、昔のように時間をかける投資はできていません。それでも、投資で成功することは誰にでもできます。それを自分のパフォーマンスで証明したい。
 次の目標は10億の達成です!
(構成:森田悦子 編集:奈良岡崇子 写真:大畑陽子 イラスト:二階堂ちはる デザイン:月森恭助)

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