[東京 17日 ロイター] - シャープ<6753.T>は17日、次世代通信網「5G」対応スマートフォン「AQUOS R5G」を発表した。日本で今春から始める5Gの商用化をにらみ、高速大容量、遅延の少なさなどを消費者にアピールした。

販売する端末は8Kワイドカメラを搭載。5Gを使って高画質の映像がわずかな時間で編集・共有できる。通信事業本部の中野吉朗事業本部長は会見で、国内での5Gの商用サービス開始で通信サービスは新しい時代に移り、生活が大きく変わろうとしているとし「(同端末で)新しい体験を提供したい」と述べた。

もっとも、一般消費者向けとしては、高額な端末価格などが5G普及の課題と指摘されている。小林繁(訂正)パーソナル通信事業部事業部長は、具体的な販売価格についての明言は避けたが「現在売られているハイエンドスマートフォンから大きく変わらない金額で提供できると期待している」と述べた。

日本での5G市場の先行きについて、SBI証券の森行眞司氏は、5Gの利用が一気に広がることはないとし「4Gのヘビーユーザーから5Gへと移行し、徐々にVR(バーチャルリアリティ)、AR(拡張現実)が進展していくだろう」との見通しを語った。

*3段落目の小林パーソナル通信事業部事業部長の名前を訂正しました。

(新田裕貴)