[12日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)理事に指名された元欧州復興開発銀行米国代表であるジュディ・シェルトン氏とセントルイス連銀調査局長のクリストファー・ウォラー氏の両エコノミストは、12日に声明文を公表したものの、金融政策に対する自らの見解について、ほとんど手掛かりを示さなかった。

上院銀行委員会は13日に両氏の指名公聴会を開く。トランプ大統領はFRBに大幅な利下げを求めており、両氏の指名は好ましい金融政策につなげる取り組みの一環とみられている。

シェルトン、ウォラー両氏は金融の安定を後押しする政策を推進し、FRBの完全雇用・物価安定という目標の達成を支援すると宣言。FRBを監督する議会に対するFRBの説明責任を強調した。

ただ、ウォラー氏はFRBの独立に関する概念に言及。FRB入りする前にはこのテーマについて学んでいたことを強調した。また、FRBの政策がどのように影響するかについて地域社会の人々と議論したことがあるとも指摘。そこで聞いた意見が「政策とその結果に関する自身の考え方に影響した」と述べた。

一方、FRBをたびたび批判してきたシェルトン氏は、指名を受けて以来利下げへの支持を表明していたが、今回の声明文ではこうした見解を繰り返さなかった。

同氏は「理事として知的多様性に貢献したいと考えており、サウンド・マネーとサウンド・ファイナンスを推進するため同僚と協調して職務に励む」とした。「サウンド・マネー(健全なマネー)」は金本位制にしばしば関連した言葉で、同氏は金本位制への復帰を支持してきた。