ゴーン事件で注目、取締役の役割は? 社外取締役って?
コメント
注目のコメント
今、複数の会社で「執行役員(CFO)」と「取締役(独立社外・非業務執行)」をやっています。執行役員(オフィサー)と取締役(ディレクター)は、どちらが偉いとか上下関係という訳ではなく、それぞれ別の職種です。期待されている役割も異なります。
私の場合は、会社ごとに執行役員 vs 取締役のどちらのアサインとなっているかを意識し、頭の中でスイッチを入れて仕事をしています。
以下、詳細。
▪️執行役員(執行役もだいたい同じ)
執行役員は、プロ野球におけるプロ野球選手のようなもので、経営という試合に出場して点(株式価値)を稼ぎ出す経営のプロです。
会社の規定にもよるのでしょうが、執行役員とは、会社の一定の業務執行を行うとともに、その内容を取締役会に報告したり承認を得たりする立場です。そして、社長CEOの指揮命令系統に属します。社長CEOチームの一員としてチームで最大のパフォーマンスを発揮するよう頑張ります。
なお、指揮命令系統に属するという構造上、代表取締役社長CEOにチャレンジすることは想定されていません。
▪️取締役
一方、独立社外を含む取締役は、それぞれが少数株主を含む株主に善管注意義務を負っています。社長CEOの指揮命令系統に属さない立場です。業務執行を司る社長CEOチーム(執行役員軍団)を監督し、ときに社長CEOにチャレンジすることが期待されているお仕事です。このチャレンジには、記事にある「クビ(正確にはCEOを含む執行役員の指名)」も含まれます。
こう考えると、社外取締役とはすごく難しい仕事です。だって経営のプロの社長CEOにチャレンジするために、社長CEOより更に(少なくとも経営にとり重要な特定のパートで)知識と経験を持ち、そして監督機能を社外の非常勤/非ハンズオンという限定的な状況で発揮しなければならないからです。ハンズオンで見ていなくても会社の状況を正しく想像できる能力が必須。
だから私は、Day 1から明らかにバリューを発揮できそうな状況でなければ、頼まれても社外取締役は引き受けません。社外取締役は、いざとなったら社長を◯◯する人であり、そのための理論武装も経験も必要なわけだけど‥日本のガバナンスの課題もまとめました。宜しくお願い致します!
最近、社外取締役をめぐる記事を良く目にするようになりましたが、その中で最もわかりやすい記事だと思い、Pickしました。
取締役会の役割ほど、日本で誤解されているものはありません。日本の会社法は取締役会の役割を明確に定めていますが、それと日本企業における実態には大きなギャップがあることが、長年、指摘されてきました。
取締役会がその役割をきちんと果たした例外的なケースとされるのが、1982年の「三越事件」ですが、そのときの有名なセリフ「なぜだ!」は、その年の流行語となりました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%B6%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6
これ以上書くと、本記事のネタバレになりそうなので、また別の機会に詳しくコメントしたいと思います。