タイ中銀、政策金利を過去最低に引き下げ-新型肺炎で景気見通し悪化
コメント
注目のコメント
タイ中央銀行が金利引き下げ。中国人観光客の減少⇨財政政策に制限あり金融政策頼み⇨景気悪化を見越してタイバーツ金利引き下げ。しかし、世界で新型肺炎による影響が出始めているなかで、世界の中銀も動き始めているし、通貨安誘導による景気浮動効果はいかに。
タイ中央銀行の突然の利下げにも拘らず、タイバーツは堅調な動きをしています。
タイバーツは過去5年間でアジアNo. 1の上昇通貨です。アジアで最も来訪客が多いことから観光業収入、甚大な海外資本注入、最も健全なGDP対債務比率そして最大の貢献役である外貨準備高が相まってこの数年、対ドルでは世界最強通貨となってます。
従いまして、今では有事のタイバーツと言われ、リスクオフの際の安全通貨としての機能も果たしてます。また、2018年9月から日本円とタイバーツのクロス取引が可能となりました。それまではバーツ円の為替取引では、ドル/タイバーツとドル/円の2つの取引が必要でしたが、両通貨が直接取引されることで、効率性、流動性、透明性が確保されるようになりました。
最近では、米中貿易戦争のシェルターとして記録的なペースで、海外投資家は中国や日本のみならず多くの国々からタイへ資金逃避して来てます。タイ経済はリセッション時でも安定的との評判で、1999年以来一度もマイナス成長の年はありません。また「テフロンタイランド」と呼ばれるほどタイバーツは強いです。
勿論、タイはまだ構造上の問題はありますし、経済成長率は他の東南アジア諸国と比較して低いのも事実です。然し乍ら、タイバーツはアジアで最も安定した通貨にまで到達しましたので、タイ産業界全体はそれを利用して海外企業のM&Aを活発化させてきてます。昨年も9件の大型海外企業買収が記録されてます。