[上海 22日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は落ち着きを取り戻し、国内市場の人民元<CNY=CFXS>は中盤の時点でおおむね横ばい。前日に8月以来の大幅安となったオフショア人民元<CNH=D3>は0.1%上昇したが、それでも1週間半ぶりの安値付近で推移している。

24日から始まる春節(旧正月)の休暇を前に、トレーダーは通常大きなポジションを手仕舞う時期を迎えている。

上海に拠点を置くトレーダーは「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は何も変わっていない。すべてはセンチメントに左右された」と話した。

人民元は前日、新型肺炎感染への懸念から下落した。

22日も新型肺炎による死者が増えたことなどを受けて当初は株価が下落し、安全資産が買われていたが、中国の衛生当局者らが感染拡大を食い止めるために対策を強化する方針を打ち出したことを受け、株価はその後持ち直し、プラスに転じている。

中国国内では、21日時点での新型コロナウイルスによる肺炎の死者は9人になり、13省で計440人の感染を確認した。