[ミラノ 21日 ロイター] - 欧州競争当局は、ロンドン証券取引所(LSE)<LSE.L>が金融情報会社リフィニティブを270億ドルで買収する計画について、「夏ごろに」承認の是非を決定する見通しだ。LSE取締役のラファエレ・イェルサルミ氏が21日明らかにした。

LSEは昨年8月、リフィニティブの買収で合意。実現すればLSEはあらゆる地域と通貨を網羅する金融市場データの提供元としてブルームバーグのライバルとなる。ただ当局の承認を獲得し、買収資金を手当てするために、一部資産を売却するのではないかとの観測が生まれている。

イェルサルミ氏はミラノで開催されたイベントの傍ら「(傘下の)ミラノ証券取引所はLSEにとって戦略的資産だ。現時点で売却は考えていない」との見方を示した。

同氏はまた、LSEとリフィニティブがそれぞれ保有する電子債券プラットフォーム、「MTS」と「トレードウェブ」は、重複という観点で何ら問題はないと付け加えた。

リフィニティブは、LSEが買収に合意する10カ月前、米投資会社のブラックストーン<BX.N>を中心とするコンソーシアムがトムソン・ロイター<TRI.TO>からレバレッジドバイアウトで買収した。