[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日東京市場の午後5時時点から小幅安の109円後半。中国株が大幅安となったことなどを受け、午前の取引で一時、円高が進行した。

輸入企業などの買いが先行し、110円前半で底堅い動きだったドルは、午前10時過ぎから突然急落。11時前までに109.90円へ30銭超売られた。前日は米国が休場で取引高が少なく、ドルはほぼ横ばい推移が続いていたため、値動きの大きさが目立つ形となった。

市場では、1%超の下げとなった中国株と、そのあおりを受けた日経平均などの下げを要因として指摘する声が出ていた。新華社によると、国家衛生健康委員会は新型肺炎について人から人への感染を確認。旧正月の大型連休中に感染が国内外へ広がる可能性が懸念されたという。湖北省武漢市の衛生当局は21日、4人目の死者を確認した。

一方、この日の中国株安は「旧正月という大型連休を控えた、中国株投資家の持ち高調整的な売りだったのではないか」(トレーダー)との見方もあった。中国株が1%安で下げ渋るとドルも下げ止まり、110円前半へ値を戻す場面もあった。

日銀は21日の金融政策決定会合で、現行政策の維持を決めた。円相場の反応は特段なかった。

トランプ米大統領は、21―24日にスイスのダボスで開催される世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)に出席する予定。市場では「トランプ氏は訪欧時に不規則発言で世間を騒がせる傾向がある」(金融機関)との声が出ていた。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 109.92/94 1.1093/97 121.96/00

午前9時現在 110.16/18 1.1094/98 122.24/28

前日午後5時 110.12/13 1.1094/95 122.17/21

(為替マーケットチーム)