ぼくは網を抜ける魚になりたい:ポン・ジュノが語る『パラサイト 半地下の家族』の深奥
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注目のコメント
2時間の間、身じろきできないほどの映画をつくりたい。それには「人間」に関わる必要があり、掘り下げ、抉っていくと「人間たち」、そして「社会」になるという。
本映画で特徴的なのが、匂いやあざによる肉体的で生々しい映像。これがふと帰り道に私の肉体を確認させ、そしてまた映像が蘇り、私の感情をザワザワとさせるのだ。
この映画は2時間どころか、ずっと私の中にへばり付いて今も残り続けている。祝・アカデミー賞受賞!
この作品はエンタテインメントとしても社会風刺としても超一級の映画。まだ観ていない人も、もう観た人も、このインタビューを読めば改めてポン・ジュノ監督の凄さがわかると思います。映画作りに真摯に向き合う、とてもチャーミングな人物でした。史上はじめて米アカデミー作品賞を受賞する100%アメリカ以外の国の制作映画になるかもしれない、と言われている「パラサイト 半地下の家族」ポン・ジュノ監督のインタビュー。魅力的なフレーズの並ぶ充実した内容。
> ぼくの映画が韓国的なものなのか、あるいは普遍的な、グローバルなものなのかということについては、人々に混乱してほしいんですね。どちらなのかわからないと言われても、それもぼくはうれしいですし、人々にはいろんな受け止め方をして、行ったり来たりして、どちらなのかと混乱し、迷ってほしい。それも楽しいことだと思います。
> 自分の心のなかには、象徴や隠喩を拒否したい、という気持ちがあるんです。評論家や映画を観ている人たちは、やはり解釈をしようとしますよね。その解釈の網を抜けていく魚になりたい、そういう衝動があるんですよ。