［ニューヨーク １５日 ロイター］ - 米国株式市場は上昇し、ダウ工業株３０種<.DJI>が初めて２万９０００ドル台に乗せて終了。Ｓ＆Ｐ総合５００種<.SPX>も終値ベースで最高値を更新した。米中両国はこの日、貿易交渉を巡る「第１段階」の合意に署名し、１年以上にわたって市場を揺るがしてきた関税合戦の終結に向け取り組む姿勢を表明した。
今回の合意では、中国が２年間にわたり追加的に少なくとも２０００億ドル相当の米国の農産品、モノ、サービスを輸入すると確約。合意署名を受け、市場の焦点は企業の決算発表にシフトする。署名を見込んだ業績見通しも注目される。
スパルタン・キャピタル証券の首席市場エコノミスト、ピーター・ カーディロ氏は、米中の合意について「心理的な観点からすると間違いなく大きな安心材料だ」と指摘。まだ懐疑的な経営者はいるが、過去数年間さえない状況が続いてきた設備投資を後押しする可能性があるとの見方を示した。
トランプ米大統領は今後の交渉について、米中が「第２段階」の合意に達し次第、すべての関税措置を解除すると表明した。[nL4N29K3WN]
主要株価３指数は一時ザラ場ベースでの最高値に達したが、バンク・オブ・アメリカ（バンカメ）<BAC.N>の決算が失望を誘い、上値を削った。Ｓ＆Ｐ金融株指数<.SPSY>は０．５５％下落した。
バンカメの第４・四半期決算は利益が予想を上回ったものの、２０２０年上期に純金利収入が減少するとの見通しが嫌気された。同行株は１．８％安。[nL4N29K3GY]
ゴールドマン・サックス<GS.N>は０．２％安。訴訟に絡む引当金の積み増しが響き、第４・四半期決算が市場予想以上の大幅な減益となった。[nL4N29K3FE]
２０２０年通年の調整後利益見通しを確認した医療保険最大手ユナイテッドヘルス・グループ<UNH.N>は２．８％高。Ｓ＆Ｐヘルスケア株指数<.SPXHC>は０．８５％上昇した。
小売大手ターゲット<TGT.N>は６．６％値下がり。２０１９年の年末商戦期の売上高が自社予想を下回った。オンライン事業の伸び悩みや玩具、電子機器の需要低下が背景。[nL4N29K3GM]
玩具大手のマテル<MAT.O>とハスブロ<HAS.O>もそれぞれ４．６％、２．１％下落した。家電量販大手ベスト・バイ<BBY.N>も１．７％安となった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を１．３５対１の比率で上回った。ナスダックでも１．３１対１で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は７３億株。直近２０営業日の平均は７０億株。
終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株３０種 29030.22 +90.55 +0.31 28901.8 29127. 28897. <.DJI>
0 59 35
前営業日終値 28939.67
ナスダック総合 9258.70 +7.37 +0.08 9253.76 9298.8 9231.1 <.IXIC>
2 4
前営業日終値 9251.33
Ｓ＆Ｐ総合５００種 3289.29 +6.14 +0.19 3282.27 3298.6 3280.6 <.SPX>
6 9
前営業日終値 3283.15
ダウ輸送株２０種 11195.39 +30.88 +0.28 <.DJT>
ダウ公共株１５種 895.82 +13.75 +1.56 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1872.16 -22.48 -1.19 <.SOX>
ＶＩＸ指数 12.45 +0.06 +0.48 <.VIX>
Ｓ＆Ｐ一般消費財 993.95 -2.56 -0.26 <.SPLRCD>
Ｓ＆Ｐ素材 379.93 +2.42 +0.64 <.SPLRCM>
Ｓ＆Ｐ工業 704.75 +0.60 +0.09 <.SPLRCI>
Ｓ＆Ｐ主要消費財 652.87 +4.19 +0.65 <.SPLRCS>
Ｓ＆Ｐ金融 509.14 -2.81 -0.55 <.SPSY>
Ｓ＆Ｐ不動産 243.44 +1.87 +0.78 <.SPLRCR>
Ｓ＆Ｐエネルギー 451.21 -3.05 -0.67 <.SPNY>
Ｓ＆Ｐヘルスケア 1210.62 +10.19 +0.85 <.SPXHC>
Ｓ＆Ｐ通信サービス 188.15 +0.63 +0.34 <.SPLRCL>
Ｓ＆Ｐ情報技術 1670.26 +1.18 +0.07 <.SPLRCT>
Ｓ＆Ｐ公益事業 334.52 +4.64 +1.41 <.SPLRCU>
ＮＹＳＥ出来高 9.10億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23955 + 45 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 23935 + 25 大阪比 <0#NIY:>
＊内容を追加しました。
