[ニューヨーク 8日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円やスイスフランが引き続き売られた。イランは精鋭部隊の司令官殺害への報復として米軍の拠点をミサイル攻撃したが、トランプ米大統領はイランが当初の強硬姿勢を緩めつつあるようだと指摘、当面これ以上の軍事攻撃はない可能性を示唆した。

トランプ大統領は8日、イランの報復攻撃で米国人の死傷者は出なかったと明らかにした。また必ずしも軍事力を行使する必要はないと述べ、危機打開に向けた姿勢をにじませた。[nL4N29D3XE]

スコシアバンク(トロント)の主任FXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「市場は当初、事態の悪化を懸念していたため、トランプ大統領の発言は市場に大きな安心感をもたらした。もちろんこれで全てが解決したとは思わないが、米イランが直接衝突するリスクは低下したと考える」と述べた。

円は対ドル<JPY=> <JPYX1=>で0.8%安の109.18円。約1週間ぶりの低水準を付けた。スイスフランも対ドル<CHF=>で0.3%安の0.9737フラン。一方、ADP全米雇用報告の底堅い内容が支えとなり、主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.3%高の97.30。ユーロ/ドル<EUR=>は0.4%安の1.1108ドル。

昨年12月のADP全米雇用報告は、民間部門雇用者数が20万2000人増となり、増加数は昨年4月以来8カ月ぶりの高水準となった。ロイターがまとめたエコノミスト予想は16万人増だった。10日には12月の雇用統計が発表される。[nL4N29D3IF]

ドル/円 NY終値 109.12/109.15

始値 108.71

高値 109.24

安値 108.63

ユーロ/ドル NY終値 1.1103/1.1107

始値 1.1125

高値 1.1131

安値 1.1103

(表はリフィニティブデータに基づいています)