[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国時間の原油先物は4%超の下げとなった。米・イラン間の緊張緩和とともに売りが強まり、序盤に付けた数カ月ぶりの高値から急落した。

トランプ米大統領は8日、米軍による革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害に対するイランの報復攻撃で米国人の死傷者は出なかったと明らかにした。また必ずしも軍事力を行使する必要はないと述べ、危機打開に向けた姿勢をにじませた。

北海ブレント先物<LCOc1>の清算値は4.2%(2.83ドル)安の1バレル=65.44ドル。終値では12月16日以来の安値となった。取引序盤には71.75ドルと9月中旬以来の高値を付けていた。

米WTI原油先物<CLc1>は4.9%(3.09ドル)安の59.61ドル。終値ベースで12月12日以来の安値。序盤には65.65ドルと4月下旬以来の高値を付けた。

リッターブッシュ・アンド・アソシエーツのジム・リッターブッシュ氏は「原油先物がオーバーナイトの高値から約9%急落し、この日は極端なボラティリティーとなった」と述べた。

この日の高安値幅はWTIが2014年11月以来、北海ブレントが19年9月以来の大きさとなった。