(ブルームバーグ): サムスン電子は2020年の幕開けに拡張現実(AR)メガネの試作品やスマートスピーカーの新製品といった機器を披露し、競合各社がひしめき合うスマートホーム市場進出のスタートを切る。

サムスンの家電部門を担当する金炫奭(キム・ヒョンソク)最高経営責任者(CEO)は、ラスベガスで今週開幕する家電・IT見本市「CES」に先立ち、今年の早い段階でスマートスピーカー「ギャラクシー・ホーム・ミニ」を投入する計画を明らかにした。

「グーグルホーム」やアマゾン・ドット・コムの「エコー」発売から数年遅れたが、自社ブランド家電の最適な制御デバイスとすることで、ミニを中心にユニークなエコシステム構築が可能だとサムスンは考えている。

サムスンの「Bixby(ビクスビー)」は、アップルの「Siri(シリ)」やアマゾンの「アレクサ」のようなデジタルアシスタントだが、大量のインターネット上のユーザーデータで訓練した人工知能(AI)をベースに会話を試みるよりも、音声による指示で家電を動かすことに主眼を置く。

金氏はビクスビーがこの分野で出遅れたとの指摘を認める一方、スムーズな会話の応答は優先事項ではなく、ユーザーの情報よりもハードウエアに重点を置くことで消費者のプライバシー改善につながると主張した。カーテンや照明、サードパーティーの機器を含む63のデバイスと接続し、同氏はミニを自宅でテストしているという。

原題:Samsung Hops Aboard Smart Speaker, AR Glasses Hype Trains (抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:Seoul Sohee Kim skim847@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Edwin Chan echan273@bloomberg.net, Vlad Savov

©2020 Bloomberg L.P.