[サンディエゴ 3日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、連邦準備理事会(FRB)による金融緩和策がインフレにつながる懸念は今のところないとし、金利を現在の水準に維持することが適切との見方を示した。

同総裁はロイターとのインタビューで「インフレが2%に上昇すると長きにわたり予想してきたが、この水準を下回ったままだ」と指摘。

昨年は利下げの必要性に疑問を示していた総裁だが、金融政策が「現在ではよく調整されている。金融安定の問題が生じる、あるいはインフレが強力に上昇する兆しがみえるまで」利上げは必要ないとし、自身の予想でも必要性はみえていないと述べた。

「インフレが目標である2%に上昇することに自信をもっていると言いたい」が、2012年に設定したこの目標は未だに達成されていないと語った。

その上でインフレは急上昇よりも一段の低下のリスクのほうが大きいとし、緩和政策を長期的に維持する用意があると指摘。「より緩和的な政策の道筋を維持することが適切だ。2%を小幅に上回るインフレは気にならない」と述べた。