[キエフ/モスクワ 29日 ロイター] - ウクライナ政府軍と同国の東部を支配する親ロシア派武装勢力は29日、大規模な捕虜交換を行った。ウクライナ政府によると、親ロシア派から76人の捕虜が引き渡された。政府側は120人を親ロシア派側に引き渡したという。

捕虜交換は、ウクライナとロシアが今月パリで仏独を加えた首脳会談を行い、合意した内容に基づいている。[nL4N28K0JL] 

同政府軍と親ロシア派武装勢力との紛争では、これまで1万3000人以上の犠牲者が出ており、今回の捕虜交換は対立を緩和する一助になりうる。しかし、東部地域の地位などを巡る確執は続いており、完全な融和への道のりはなお険しい。

ゼレンスキー大統領は、キエフの空港で、帰還した捕虜とその親族に面会し「新年前に帰還が実現したことは意義深い」と述べた。

また、パリ合意の仲介役となった「ノルマンディー4(ウクライナ・ロシア・フランス・ドイツ)」の3カ国に対しても謝意を示した。

フランスのマクロン大統領とドイツのメルケル首相は共同声明で「本日完了した捕虜交換は、長らく待たれていた人道的措置だ」とし、完全な停戦実現を呼び掛けた。

*誤字を修正しました。

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