【黒木亮】箱根駅伝は監督で決まる「澤木啓祐vs中村清」
ともすればメンタル面がクローズアップされがちな箱根駅伝で、1970年代から医科学的な探求を続け、トレーニング方法をレベルアップさせてきたのが、順天堂大学を率いた澤木啓祐氏だ。
片や、同時代でもメンタル重視の筆頭にあるのが、早稲田大学の中村清監督。伴走ジープの上で校歌『都の西北』を歌う姿や、瀬古利彦氏との師弟関係が印象を残した。
自身も中村監督の指導を受け、箱根駅伝を走った作家の黒木亮氏が、往年の名将2人の実像に迫る。
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作家・黒木亮さんによる箱根駅伝の特別寄稿(後編)です。伝説の澤木監督に銀行員として会った時のエピソードを披露されたり、黒木さんが現役選手時代に受けた精神論中心の中村監督による指導経験(1時間半の訓話!!など)が強烈すぎたり、面白いです。両監督の根性論と科学的アプローチが対称的すぎます。
前編はこちら。【黒木亮・特別寄稿】箱根駅伝は監督で決まる「両角速vs原晋」https://newspicks.com/news/4499425
昨今の言葉でいえば「エビデンス重視」でしょうか。陸上に科学を持ち込んだ先駆者がいました。かたや精神論一辺倒の“陸上狂”。往年の名将2人は正反対ですが、共通点も浮かび上がります。
“陸上狂”の傍若無人な指導の下で自分の限界を超えた経験は、黒木さんにとって貴重な財産だといいます。今年もまた、ランナーたちの努力も悔しさも、すべてが糧となるよう祈らずにはいられません。
昭和の根性論に意味があるとは思わない。しかし唯一平成〜令和の人間が、昭和の人間に叶わないところがあるとしたら ”人の能力に限界はない。だから努力する”という考えにはある。
諦めずに努力した先で開ける道はある。そこまで努力しても開けず、無駄な努力に終わることもある。いずれも努力した先でしかわからないことだ。だからやってみる。やりきってみる。それはとても重要なことだ。
同時に「諦める」ことを知らないと、限界を超えてした努力が無駄な徒労に終わることもある。しかしそれとて、全てが無駄になるわけではない。結果としては無駄だったとしても、その過程は確実に経験として残る。
結果を求めるか。過程すらも大切にするか。それは人の価値観であり生き方だ。その判断基準は自分自身にあってもいい。しかし、ひとつこれをやると決めたのであれば、昭和的に”人の能力に限界はない。だから努力する”を徹底することは必要なことであるように思う。
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