暴力、自殺、男社会…自衛隊は「昭和的価値観」から脱却できるか
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自衛隊の内情を公平公正に取り上げた良記事です。
前職では、自衛隊といっても一般社会から隊員が入隊してくるのだから、多かれ少なかれ自衛隊も日本社会の縮図だと考えていました。あらゆる点において、何もしなければ日本社会の水準を超える組織ではない、それを超えるためには組織自身が変化しなければならないと思っていました。周囲からは「変わったやつだ」と思われていたことでしょう。そもそも、自衛隊の社会的地位の向上は、昭和期や平成初期に入隊した自衛官自身が最も求めていたものではないでしょうか。そのような社会になったにもかかわらず、そこから入隊してくる隊員がどうのこうのというのは的外れではないでしょうか。
直接的に命の危険がある業務に従事しているのですから、人命を守るという点で厳しさがあるのは致し方ありません。しかし、その厳しさが意味のあるものなのか、厳しさを維持する手段が合理的なものなのかは、厳しさを行使する立場の者が常に自省すべきことでしょう。幹部や上級曹の存在意義はそこにあります。組織の秩序と統制を維持しつつ、個人の能力を最大限に発揮させて、変化する任務環境で任務を完遂させることこそ、彼らに求められているのです。